1. HOME
  2. 参加医療機関インタビュー
  3. vol.4

まめネットでは、介護事業所向けのサービスを提供し、医療と介護の連携促進、サポートも行っています。今回は、まめネットをご利用いただいている出雲市内の居宅介護支援事業所「穂なみ介護支援事業所」「へるしーらいふ」、二つの事業所のケアマネージャーさんにお話をお伺いしてきました。

煩雑になりがちな事務作業の大幅な省力化に「まめネット」が活躍。
省力化した時間を利用者さんへの最適なケア提供に。

穂なみ介護支援事業所 ケアマネージャー 藤井さん:私たちケアマネの仕事は、利用者さんの状態や環境に応じて様々と変化します。アセスメントをし、ケアプランを作成、そのプランに沿ったサービスを各サービス事業所さんに実施してもらい、モニタリング、評価をして次の計画を行う。こうした流れを繰り返し、利用者さんに適切なサービスを受けていただけるようサポートするのが私たちの役割です。
ただ、この一連の流れの中で、各サービス事業所さんとの間で発生する様々な書類のやり取り、この作業だけでも「とても煩雑で大変」とよくいわれています。私たちの事業所では、まめネットが整備された当初からこの書類のやり取りという場面でまめネットが活躍、事務作業の省力化に結びついています。

現在のところ当所では、事業所の移転といった経緯もあり、利用者さんの居住地域は広範囲に及んでいます。件数が多い上に、こうした理由から、お世話になるサービス事業所さんの数も自ずと増えていく。関わる事業所さんが増えれば増えるほど、書類のやり取りをはじめとした、情報の発信や伝達をどううまくやっていくかが非常に大事。

私たちは、まめネットの「ケアプラン交換サービス」を利用して効率化を図っています。サービス提供票や別表、居宅計画書(1)(2)といった書類のやり取りを、まめネットで各サービス事業所さんと行うということをしています。まめネット未加入の事業所さんもありますので、郵送や電話・FAXといったアナログ的なやり方も併用していますが、感覚的には半分位が、まめネットでカバーできるようになってきたと感じています。
事業所間が上手くつながれば、計画から実績までのやり取り、変更といった随時起こりうる伝達/調整までスムーズにでき、繁雑にならない。実際にまめネットで実績を返してもらえれば、介護ソフトへの「転送/取り込み」だけで自動計算で請求業務ができるようになりますし、書類の整理や保管といった業務も本当に楽になります。

認定情報提供サービス」もとても便利です。ケアプランを作成するために必要な介護認定情報等を取得するのに従来は、介護保険者への申請が都度必要で、手間も時間もかかりました。これがこのサービスを使うことで、介護保険者とのやり取りがほぼペーパレスで完結できるようになりました。初回の電子データによる情報提供申請書が受理されれば、都度申請は必要なく、審査会後の認定情報については自動的に入ってきます。随時の場合はサービス内のリクエスト機能を利用して取得できるので、とても便利に使っています。

「利用者さんへの最適なケアの提供」という私たちの本質的な役割を充分に果たしていくためにも、副次的な作業ともいえるこれらの業務を、お互いに簡略化していくことは、重要だと思います。

医療介護連携における情報共有。
多職種間の連携をスームズに、効果的に。

へるしーらいふ ケアマネージャー 松井さん:末期癌や難病といった患者さんなど、在宅医療・看護が必要な利用者さんが多いこともあり、医師や訪看さんなどと共にケアマネという立場で在宅ケアのチームに入ることも少なくありません。
在宅ケアの難しい点は携わる多職種間で情報を共有するということです。利用者さんの様子に合わせて医療行為が必要になったり、介護の計画を立て、実施したりと携わるそれぞれが、利用者さんの状況、携わる者の状況を把握しながら役割を果たしていく必要があります。こうした在宅ケアチームの情報共有手段として、まめネットの「在宅ケア情報共有サービス」が使われるケースが増えてきています。

退院カンファレンスの時点で利用者さんが、まめネットカードを既に持っておられ、医療従事者間での診療情報の共有ができている。ここ最近こうした利用者の方が徐々に増えてきたという印象があります。こういった場合には、診療所の先生からまめネットを利用してチームで在宅ケアを実施していきましょう、という流れになります。

実際に在宅ケアが動き出した場面では、「連絡ノート」の機能が非常に役立っています。
それぞれが利用者さんの元を訪れる頻度はまちまちという中で、お互いが訪れた時の様子や気づいたことなど、連絡ノートを使って情報共有する。連絡ノートを見れば、現場に行けなくても利用者さんの状態を一様に把握できるというのはとても助かります。

訪問先でタブレット端末を使い、簡単に動画や画像を用いた情報共有ができるようになっていますし、過去との比較を行うなどの工夫で、利用者さんの状態に応じたプランの作成/変更などにも役立てられます。

これまでは訪問リハの様子など、利用者さんに提供されるサービスの細部までをチーム全体で情報共有することは困難でした。それらも、まめネットの「在宅ケア情報共有サービス」を使うことで、改善することができます。

例えば、「歩行の状態が良くない」と画像や動画付きで情報提供があれば、それを見た医師から「こういう訓練を加えて」とか「こういった状態であれば歩行器を用意した方が良い」などのアドバイスを受けることができ、素早い対処ができるようになりました。利用者の状態の判断や処置の改善など、多職種間での連携が素早く、スムーズに行えるようになったと感じています。

これから介護支援事業所にとって、絶対に必要なもの。

「認定情報提供サービス」「ケアプラン交換サービス」が、事務作業等の時間短縮、印刷、郵送にかかるコストの削減を実現してくれています。「在宅情報共有サービス」は、多職種間の連携をスムーズに。本当に煩雑だったそれぞれの連携をまめネットが上手につないでくれています。
これからますます「在宅ケア」のニーズが高まるとされる中で、質高く、効果的なケアサービスを提供、維持していくには絶対に欠かせないツールだと考えています。